雨中でのテント撤収は、たいてい雨上がりとともに完了する。<はしもといわお・アウトドアの掟>

コラム

 
篠薙ぎの鋸(シノナぎのノコ)
 

キノコ

 キャンプ場ではない場所でキャンプをすることが多い<@峰>にとって、キャンプ場所を探すのは一苦労です。車が止まれるスペースがあり、かつ快適なテント場はなかなか見つかりません。そんな時は車を止められるスペースを見つけたら、谷すじなどを少し歩いて登ってみます。その方が車が見えないので、より自然界に来た感じが出ますから素敵なのですが、そんなに簡単にはやはり見つかりません。幾度も車を止めて探し回ることになります。そんなこんなが大変なので、自分たちの秘密のテントサイトをいくつか持っていて、そこを順繰りに利用することの方が多くなってしまいました。
 でも、やはりマンネリになるので、時々は新しい場所を開拓に出かけます。その時もはじめて出かけた山でのテント場探しでした。
 
 「もう、このへんで妥協しませんか」
と、一人が疲れたように呟くと、どうやらみんなそんな気持ちになっていたようで、「まっ、いっか」ということになりました。
 そこは車を止めた所から五分ほど谷を登った所でした。道が無いので沢の流れに時々浸かってしまうような所です。しかもテント場の平らなスペースといっても、石ころや倒木が沢山あって、それを何とかしないとテントを張れません。まだ、日は高かったので一苦労することに決めました。
 仕事は沢山あります。テント場つくりとテント張り。タープも張らなければ。そして焚き火場所の確保と焚き木集めです。
 石ころや倒木を少し動かして、テントを張るスペースを作るのは力仕事です。スペースができても、そのままでは木の根や石がゴツゴツしてとても使えませんので、下に敷く天然マットを何処かから調達してこなければなりません。幸い近くに篠竹がうっそうとしている場所がありましたので、それを利用することにしました。
 鉈、鎌、鋸と作業用刃物総動員です。篠を切るのは鎌と鋸の仕事です。細い篠は鎌で充分ですが、太いのになると鋸の出番です。植木職人が枝切用に使う鋸は持ち運びも楽だしある程度の太さの丸太まで結構切れます。その中でも目が細かいものが大活躍してくれました。力をこめて『シュン!』と引くと太い篠も一発です。
 この日は刃物の中ではこの鋸が一番活躍しました。篠を切るだけではなく、長い薪用の木を短く揃えるのも鉈との併用が一番効率的でした。まず鋸で力をかけずに切れるところまで切り、木をひっくり返して今度は鉈でその辺りを叩き切るのです。全部鉈でやろうとするとかなりの労力が必要ですから。最後は蹴飛ばして折り切るのですがね。