キャンプでは早起きは三文の損である。<はしもといわお・アウトドアの掟>

コラム

 
ダンディズム的焚き火の仕方
 

焚火

 メインは焚き火の点け方です。
 
 でも、まずは火床の話から始めなければ。
 土の上に直に火を置くのは私の流儀ではありません。これは自論ですが、焚き火が終わった後は焚き火をする前と同じ状態に戻す。実際には完璧に戻すのはほとんど不可能ですが、できるだけ元の状態に戻したいと、心がけています。それは自然のためにも、後に来る人のためにも。そうなると、土の上で直に焚き火を焚くのはインパクトが強すぎます。元に戻すのが大変です。
 一番簡単で、確実な方法は市販されている焚き火台を使うことです。これなら宙に浮いていますので、ほとんど大地にインパクトはありません。ただし、野趣にかけてしまします。
 みなさんが実践している中でこれならと思われるのは、石をいくつか集めて下に敷くことですね。手ごろな石があるところではそれが一番いいと思います。後始末はもちろん、もと有ったところに石を返すということです。
 でも手ごろな石がいつでも近くにあるとは限りませんね。これは車の近くでキャンプを張る時、という条件付ですが、耐火煉瓦を仕入れて、車に積んでいきましょう。要領は石と同じですね。形が整っているので、苦労はありません。もちろん、石が手に入りやすいところで、石を調達しておいてもいいのですが、焚き火をした場所においてくるのは考え物です。自論から外れてしまいます。どうせ、また車に乗せるのなら、やはり耐火煉瓦のほうが良いですね。
 もう一つ、火床で気をつけなければいけないのは、燃えやすいものを近くに置かないということです。枯葉や小枝を片付けねば。焚き火の回りに座る人のお尻の外側くらいまでは、燃えるものを置かないようにしましょう。これも片付ける時、元に戻せるように考えておいて下さい。ま、足でならすのですがね。
 
 火床ができたらさて、いよいよ火を点けましょうか。
 私が見たり試したりした中で、これは大胆で野趣溢れていて、実用的だなと思う焚き火の火のつけ方を紹介します。私だけの専売特許ではありません、結構やられているのかなとは思いますが、やはりこれならダンディズムに当てはまっているでしょう。
 まず火を点ける紙や燃えやすい木の皮を用意してください。そんなこと説明する必要もないですね。失礼。
 次に小枝や中枝をそれぞれ多めに用意してください。全部使わなくてもいいのですから。
 そして、火床の横で(火床にではありませんよ、横です)、みなさんが火を点ける時の要領で小枝からだんだんと太い枝を重ねていってください。そうですね、カラスの巣より少し小さいくらいの大きさに。ッて、カラスの巣ってどのくらいだい。四・五十センチ径くらいでこんもりとした山になるように。この時、やはり鳥の巣のように枝と枝をよく絡ませてください。この後そのまま持ち上げるのですから。
 ここで、火床に紙や木の皮など直接火を点ける物を火床に置いて火を点けて下さい。勿論、手に持って火をつけてから火床に置いてもかまいませんよ。
 少しまってください。火がかなり回るまで。火が大きくなった所で、先ほど作った小さめのカラスの巣を両手でワッシと掴んでその火の上においてください。慌てて投げ出すように置かないでくださいね。一瞬の火なんかで火傷することはありませんから。カラスの巣が崩れないように慎重に素早く。その時、皮の手袋をしているといいですね。皮手袋については焚き火用品のコーナーで紹介します。
 はい、ここまでです。後は小枝から中枝まで火が移って来たなという所で、薪状態の木を乗せてください。火の番をしてる人はここでタバコなどくゆらせながら(今時はタバコ吸う人も少なくなりましたが)置火ができるのを待ちましょう。料理などは置火が出来てからです。
 
 火の大きさの話を少し。
 数人で囲む火の大きさは、焚き火の回りで隣り合った人が手を自然に広げて手が繋げるくらいの距離感で、火が熱過ぎない程度の火の大きさが最適です。3人なら、手をいっぱいに横に開いて。かなりアバウトですね。とにかく、人の数の割りに大きすぎる火は最低です。
 
 雪が解けて再び凍った上での焚き火の話。まだ焚き火初心者のころの話です。
 大雪原の上での焚き火ではありませんよ。冬にそこそこの山に出かけて、森の中でテントを張った時のことです。森の中だったのですが少し雪が乗っていました。ただ、石や落ちた木の枝もむき出しになっていましたので、そこで焚き火を始めようとしたのです。しかし火がつきませんでした。下はコチコチに凍っていたのです。火が着くまでに2時間くらいかかってしまいました。うんざり、寒いし。
 もうみなさんなら判りますね。氷の上でも、一段木を並べた上で焚き火を始めればよかったのです。今となっては笑い話です。